見えないのは歳のせいだとあきらめていませんか?
目の中のレンズである水晶体が濁る病気が白内障です。
眼球断面図
目の老化で「白内障」が発症しますが、60歳代で70%、70歳代で90%、80歳以上になるとほぼ100%の人に白内障による視力低下が認められます。
「白内障」が進むと、曇りガラスを通したような見え方になり、どんな眼鏡をかけてもよく見えなくなってしまいます。アトピーや糖尿病・外傷などで若いうちから発症することもあります。
進行した白内障 (手術前) | 眼内レンズ挿入眼 (手術後) |
白内障は眼内レンズにより視力を取り戻すことができます
白内障手術Q&A
Q1.白内障はどんな手術をするのでしょうか?
A 濁った「水晶体」を取り除き「眼内レンズ」を移植する手術を行います。当院では最新型の超音波水晶体乳化吸引装置による小切開白内障手術をいち早く取り入れています。一昔前には「患者様にとっても医師にとっても大変な手術」でしたが、医療技術の進歩で手術時間も10~15分程度となり、より快適に手術を受けられるようになりました。
Q2.手術は痛くないのですか?
A 麻酔は局所麻酔で行います。当院の白内障手術は、点眼麻酔とテノン嚢下麻酔を併用した最も鎮痛作用に優れた麻酔方法を採用しています。この麻酔方法では麻酔時や手術中はもちろん、手術後も強い痛みを感じることはまずありません。
Q3.入院は必要でしょうか?
A 入院なしの日帰り手術が可能です。通院が困難な方や心配な方には入院手術をおすすめしています。両眼を手術される方は3~7日以上あけて片目ずつ手術しますので、その分よけいに加療期間を見込んでください。
Q4.どれぐらいでもとの生活に戻れますか?
A 日帰り手術の場合は、手術後しばらく安静にしていただいたあと、徒歩で帰宅可能です。早ければ翌朝には視力改善を体感できますが、目の状態が安定するまでは点眼加療が必要です。簡単な家事や事務程度でしたら翌日からでも可能ですが、手術後約1週間はなるべく自宅静養した方がよいでしょう。激しいスポーツ、飲酒、長期の旅行などは医師の許可がでてからにしてください。
Q5.手術したあと眼内レンズは一生そのままですか?
A 合併症を併発しない限り、一度手術をしたら眼内レンズを取り出すことはありません。また、特別な手入れなどの必要もありません。
Q6.眼内レンズで眼鏡はいらなくなるのですか?
A 昔の眼内レンズを入れない白内障手術では、手術後は強度の遠視になるため、分厚い眼鏡やコンタクトレンズの装用が不可欠でした。眼内レンズの場合はその必要はありませんが、使用距離にあわせた眼鏡を併用することで、さらに良好な視力を得ることができます。つまり、眼内レンズの度数を「遠くを見やすいようにあわせた場合」は手元を見るのに「近用眼鏡(老眼鏡)」を使用します。逆に「手元を見やすいようにあわせた場合」は遠くを見るのに「遠用眼鏡」を使用すると良いわけです。手術前の度数を考慮し、それに近い度数にあわせて術前検査で眼内レンズの度数を決定しますが、個人差も大きく手術後に度数が変わることもあります。眼内レンズの度数や、手術後の眼鏡作製については医師にお尋ねください。
Q7.手術は早い方がよいのですか?
A あまり放置しすぎると他の病気を併発したり、手術に時間がかかりこともあります。合併症がなければ急ぐ必要はありませんが、最近は手術が楽に受けられるようになり、早期に手術をされる方が増えてきました。手術時期については決して素人判断はせず、専門の医師の診察を受けて相談するようにしましょう。
詳しくは、井野病院眼科診察にてご相談ください。