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呼吸器内科

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呼吸器の役割とおもな病気

呼吸とは、体に必要な酸素を体内にとり込み、不要な二酸化炭素を体外へ放出する働きの事です。呼吸にかかわる臓器を総称して呼吸器といいます。

 

 

 

空気の通り道「気管・気管支」の病気

このうち空気が通過する器官が気道で、鼻腔、口腔から咽頭、喉頭を経て気管、気管支、細気管支までを指します。気管や気管支に起こるおもな病気には、次のようなものがあります。 
→慢性気管支炎・気管支拡張症・気管支ぜんそく

呼吸の要「肺」の病気

細気管支の先には、一つひとつが小さな組織でできている肺胞があります。そこでは酸素を血液中にとり入れ、血液中の二酸化炭素を排出するガス交換が行われています。おもな肺の病気には、次のようなものがあります。 
→肺炎・肺結核・肺気腫・間質性肺炎・肺がん

肺を保護する「胸膜」の病気

肺の表面は胸膜というなめらかな膜で覆われています。また、肺と、肺が入っている肋骨に囲まれた壁(胸壁)の間のすき間は胸膜腔とよばれ、通常は少量の水(胸水)が入っており、肺と胸壁がこすれ合わないよう潤滑剤の役目をしています。主な胸膜疾患は次の2つです。 
→胸膜炎・気胸

 

呼吸器の病気は、なぜ恐いの?

肺炎は「がん」「心疾患」に次いで死亡率の高い病気

日本人の死因は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」が上位を占めていましたが、平成23年から「肺炎」が死因第3位に浮上しました。肺炎で亡くなる人の多くは高齢者で、高齢者の肺炎のおもな原因は「肺炎球菌」の感染です。肺炎球菌は、普段から口内や皮膚に棲みついている細菌の一種で、健康な若い人ではほとんど感染症にはなりません。しかし、高齢者や慢性の心臓病、肺の病気や糖尿病等の持病があって免疫力が低下している人では、肺炎を起こしやすく、重症化しやすいといわれています。

肺の生活習慣病といわれる「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」

近年、「肺の生活習慣病」として注目されている病気が「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」です。COPDとは、これまで「慢性気管支炎」や「肺気腫」とよばれていた病気の総称で、たばこの煙等に含まれる有害物質を吸い込む事で、肺や気管支が障害を受ける病気をいいます。長年、たばこの煙を吸い続けると、気管支や肺胞に慢性的な炎症が起こります。気管支は炎症のため狭くなり、肺胞は破壊されて酸素を取り込みにくくなります。
 COPDの症状は咳や痰で、長い時間をかけて進行するのが特徴です。進行すると、ひどい息切れによって日常生活にも支障を来すようになり、最悪の場合は死に至るケースもあります。

 

こんな検査でわかります

呼吸器の病気を調べる検査には、肺の機能が正常に働いているかどうかを調べる検査と、肺の病変を調べる検査があります。

「肺活量」や「1秒量・1秒率」の検査では、空気を肺に出し入れする換気機能を調べる事で、肺気腫や慢性気管支炎、気管支拡張症、気管支ぜんそく等がわかります。

 

 

「胸部X線検査」では、異常な陰影から肺炎や肺結核、気管支炎、気管支拡張症、肺気腫、気胸、胸膜炎等がわかります。

 

 

気になる方は早めに診察を受けましょう。